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2009年07月31日

日本語の魅力-6@人称代名詞と敬語から分かる、日本語のパワー(前編)

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写真はこちらからお借りしました。

こんにちは!ブログ初投稿のよりちょです :o
初投稿ながら、シリーズの最後を締める(しかも前編・後編に分けて!)という大役を仰せつかり、大変緊張…いや、気合が入っています(笑) :tikara:
今後とも、どうぞよろしくお願いします :wink:

さて、日本語の魅力シリーズ最後のテーマは、「人称代名詞と敬語」です。

人称代名詞 = 「私」「あなた」「彼」など、人を指す代名詞。
敬語 = 尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い分けがあり、相手を敬う 述語表現。

こういう風に説明書きすると、小中学校の国語の授業を思い出したりして、「かったるいなぁ :-( 」と思われる方がいるかもしれませんね(笑)。

ご安心を
今回の記事のメインは、小中学校の授業のおさらい ではありません。
人称代名詞や敬語が、日本語にどんなパワーをもたらしているか
人称代名詞や敬語は、日本人にどんな意識をもたらしているか
そこに迫ってみよう、というのが今回のメインテーマです

この記事の目次としては、
1.人称代名詞①:1人称代名詞
2.人称代名詞②:2(3)人称代名詞
3.人称代名詞③:人称代名詞から分かる日本人の生き方
4.人称代名詞と敬語の共通点
5.人称代名詞と敬語から分かる、日本語のパワー

という感じで話を進めていきます。

前編の今回は、特に人称代名詞にスポットをあてて、1~3のお話しをします :tikara:

普段何気なく使っている人称代名詞や、敬語。
この日本語独特の文法から、日本語の魅力を一緒に堪能し、日本人の意識と日本語の関係性を一緒に考えてみましょう :wink:

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●人称代名詞①:1人称代名詞

私たち日本人は、あまり意識せず、人を指していろんな呼び方をしています。
まず、自分を指す1人称代名詞を挙げてみましょう。いくつ挙げられますか :roll:

「私」「僕」「わし」「俺」「うち」「我」「我輩」「小生」「それがし」etc…

現代だけでなく、時代劇なんかで使われているものも含めていくと、思いつくだけでいっぱいありますね!さらに、一口に「私」といっても、「わたし」「あたし」「わたくし」「あたい」…という風に発音が違っていたり 、地方によってアクセントの位置が違っていたりします

これら沢山の1人称代名詞を、自分が置かれている状況の中でうまく切り替えています。
例えば、
・「僕は~」「俺が~」「あたしは~」 = 友達同士でフランクな状況
・「わたくしが~」「わたしは~」 = ビジネスの場やフォーマルな状況
…という感じ。
就職生で、面接での1人称代名詞は「わたし」と「僕」のどちらがいいのか、ということを気にする人がいます。これは「面接」という状況における、適切な自分の立場を測っているからこその疑問ですね。

さらに、1人称代名詞では、自分自身のキャラクター作り・印象の演出もできます。
例えば、
・「俺はさぁ~」 = 傲慢、カッコつけてる感じ 8)
・「僕は~」「あたしは~」 = 親しい感じ :o
・「わしは~」 = 年輩者の感じ
…という風に自分を演出できます。
ポップスの女性歌手で、意図して「あたし」という1人称代名詞で歌詞作りをする人がいます。こうすることで女性の心を赤裸々に綴っている感じを演出でき、女性リスナーの同化意識を高める作用があると考えられているそうです

●人称代名詞②:2(3)人称代名詞

さて、1人称代名詞の役割・作用を紹介しましたが、多くの役割・作用を持つのは1人称代名詞だけではありません。2人称代名詞・3人称代名詞の場合、相手に自分の立場を伝えたり、感情を伝える作用があります。
例えば、
・「君は~」 = 対等な立場を表明し、親しみの感情を込める
・「お前は~」「あんたは~」 =自分が目上である立場を表明 :lol:
・「あなたは~」「皆様は~」 =相手を敬う立場を表明し、尊敬の感情を込める
・「貴様!」「おのれ!」「あいつ!」 =敵対の立場を表明し、侮蔑・怒りの感情を込める :evil:
…といった感じです。
今まで、自然と使っていた相手への呼び方ですが、改めて考えてみると、立場や感情を伝えようとしていることに気がつきますね。

●人称代名詞③:人称代名詞から分かる日本人の生き方

いかがだったでしょうか
これまでの人称代名詞の話をまとめると、以下のようになります。

・1人称代名詞: 「場」で使い分けている。キャラクター作りや印象の演出ができる 8)
・2(3)人称代名詞: 相手に自分の立場を伝え、同時に感情を伝える

これら人称代名詞の役割から、日本語を扱う日本人の感覚が垣間見えます。
それは、「言葉を伝える相手の存在・立場を細かく分析している」ということ。
普段日本語を使っているとごく当たり前のように感じますが、日本語の人称代名詞が他言語のものと比べてはるかに多いことは、いかに日本人が相手の存在と立場を分析しているかを示す証拠と言えます
現代風に言うと、「空気を読んでいる」ということですね。

さて、前編はこのへんで終わりです
次回の後編では、日本語独特の相手を敬う表現「敬語」を話題にします。
・人称代名詞と敬語の共通点とは?
・人称代名詞と敬語が日本語にもたらしているパワーとは?
・人称代名詞と敬語から分かる、日本人の意識とは?
乞うご期待!!

追記:敬語についてもっと調べてみたい方は、以下の参考文献もご覧ください

【参考文献】
1.「日本語の1人称代名詞」Wikipedia
2.「人称代名詞@夏貸文庫日本語10」 

投稿者 yoriyori : 2009年07月31日 List   

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コメント

こんにちわ。hajimeです。

人称表現については、更に面白いことが…。(?_?)

例えば、
・甥っ子に対して、
「僕は、何が食べたい?」
とか、
「おっちゃんが、手伝って上げよう」
とか。

この場合、甥っ子が自分を表す言葉とか、相手を表す言葉を、巧みに1人称・2人称として使っています。(これを、人称として区分するかどうかは、いろいろ意見のあるところのようですが…)

このような使い方は、日本語独特の言い回しのようです。主役が、「相手」。これも、相手に対する同化能力が高いからこそ、使いこなせる言い回しなのだろうと思います。

ほんと、奥深いですね。

投稿者 hajime : 2009年7月31日 11:25

>hajimeさん

コメントありがとうございます!

その用法もありますね!
hajimeさんのおっしゃるとおり、「僕は、何が食べたい?」とたずねるのは、子供目線で意志を確認する意図、すなわち子供に同化しようとしているのだと思います。

自分自身の「僕」と、相手目線の「僕」

相手と同化する機能と、多様性が産み出す、独特の表現の好例ですね!

投稿者 よりちょ : 2009年7月31日 14:03

「家庭を聖域にしてはいけない 子どもたちが危ない。自己中の親・過保護な 親。密室家庭は、人間をダメにする。」

このタイトルはちょっと過激というか誇大というか
自己中の親・過保護な 親の
「親密家庭」は人間を駄目にするのは分かるが

「密室家庭」そのものが悪いというのはいかがなものか
ここのタイトルでは
家庭崩壊・育児放棄を賛美
しているようにしか思えないけど

家庭ではそもそも
学校では学べない常識やら生活習慣その他色々
しっかり親が学ばせる「聖域」であるべきで

「家庭を聖域にしてはいけない」
というのは親としての役割を完全にを捨て
学校に頼りきって何か子供が問題を起こせば
全て学校、教師の責任にする
駄目な親の考え方その物ではないだろうか

投稿者 あ : 2009年7月31日 15:19

“あ”さん
コメントありがとうございます。

「聖域」というのは、何人も踏み込めない“不可侵の領域”ということです。

今の社会は、近代思想:主要には個人主義思想を背景に、バラバラの個に分断され、“個人の自由”によって、「みんなにとってどうか?」という社会規範が悉く解体されてきました。

社会空間では、まだ周りの(みんなの)目があるので、一定の抑制がなされますが、家庭に限っては、その目(規範圧力)がほとんど働かないのが実情です。

また、昔であれば、「子は国(村)の宝」というように、「子育て」課題は社会課題という位置づけもあり、そういった期待を受けて「子育て」を行うことで社会的な評価を得られ、母親も心の充足を得ることもできました。

現代では、子育ては個人課題。個人に対する責任だけが問われ、成功体験を共有し→評価を得て充足するということはありません。

その結果、「子育て」はシンドイだけ、しかも、家庭での子育てや躾(規範教育)が個人任せになっている状況、おまけに“密室”となれば、子育てが個人の感情に任せて好き勝手になってしまうのは必然です。

もちろん、あなた様のように良識(みんな意識)がある方であれば、社会にでて困らないような教育ができ、そういった親もまだ多くいるでしょう。

しかし、問題は今の密室家庭という社会構造の問題です。その根本部分を解決しなければ、本当の問題解決にはならないと捉えています。

そのために、密室家庭では限界であるという
認識に立って、もっと社会空間に開いて、男女の関係や子育てや教育などを社会課題=社会的役割として捉えていこう!というのが当ブログの主旨です。

投稿者 管理者 : 2009年7月31日 16:57

はじめまして。

日本語の人称表現、言われてみると確かに「言葉を伝える相手の存在・立場を細かく分析している」ですね。

英語はそんなに種類なくて、どんな感覚で話しているんでしょうね。

あと、最近女子高生などが「オレ」などと言っているのは、どんな理由があるのでしょうね?
お分かりになられたら是非教えてください。

投稿者 おーうぇん : 2009年7月31日 22:11

お-ぅえんさんへ。参考になれば…。

日本語における人称代名詞は、同じ言葉でも、「品格」が刻々と変わっていくという特徴があるようです。

例えば、「僕」。
この言葉は、徳川期に主に漢文の中で用いられた文章語。その意味は「あなたのしもべ(僕)」。自分を卑下して表現する言葉として使用されていた。それが、明治になると口語使用に。最近では、目上の人や改まった場では使わない方がよい言葉、丁寧なものの言い方ではない、とされています。
(岩波新書「ことばと文化」より)

そんな観点でみると、「オレ」という言葉も、その使われ方が変わっていっても、おかしくないように思います。(昔は、女性が「ワレ」なんて言ってましたよネ)

ひょっとして、肉食系女子→「オレ」意識かも?

投稿者 hajime : 2009年8月1日 12:21

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